1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:10:21.38 ID:
aEJ+x5aRO 「出来杉…」
二人はビルの屋上に立っていた。
「なにがさ…?」
のび太が尋ねる。
「なにがわかってないって言うんだよ!」
出来杉はただ微笑み、フェンスを乗り越えた。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:11:54.89 ID:
aEJ+x5aRO ジリリリリ…………
「のび太!起きなさい!」
「うーん…」
「早くしなさい!何時だと思ってるの!」
「うーん…」
「もうドラちゃんはいないんだし今日から高校生なんだからちゃんとしなさい」
そうだ。
今日から高校生なんだった!
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:15:02.29 ID:
aEJ+x5aRO そう思うと急に目が覚めてきた。
ドラえもん…君のおかげで僕高校生になれたんだよ。
君も未来で頑張れよ…。
下に行き、朝ご飯を食べる。
その後真新しい制服を着た。
「えへへへ…高校生かぁ…」
小学生のときは永遠に小学生が続くと思っていた。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:18:45.00 ID:
aEJ+x5aRO 小綺麗な服を着たママと家を出る。
「楽しみだなぁ…ねえママ!」
「そうねぇ。のびちゃんがもう高校生だなんてねぇ」
「ちょっと!野比さんじゃないかい!」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:21:40.77 ID:
aEJ+x5aRO 「あら剛田さん、お久しぶりねぇ…」
「よ!のび太!」
「ジャイアン!おはよう!」
二人は同じ高校に行くことになっていた。
県内で下から三番目だが、二人としてもその家族も大満足である。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:25:29.77 ID:
aEJ+x5aRO しずかちゃんは一番いい女子高に、スネ夫と出来杉は同じ私立に進学するらしい。
「なんかバラバラになっちまったよなぁ」
「そうだね…」
なんだか寂しかった。
「あ!ジャイアーン!のび太ー!」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:28:07.59 ID:
aEJ+x5aRO 「スネ夫!」
「スネ夫じゃねぇか!」
両親と一緒にいるスネ夫がいた。
「やぁ君達、久しぶり。元気?」
「おう!おいスネ夫、お前すごいじゃんかよ!」
「いやぁ…そうかな?」
「だって出来杉と同じ高校なんだろ?一番いいとこじゃねぇか!」
そう、僕らの中では出来杉=秀才だった。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:30:05.81 ID:RvkVx3Nz0
かまわん続けろ
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:30:20.18 ID:+lv/Kg3VO
続けたまえ
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:31:30.33 ID:
aEJ+x5aRO 「いや…でも僕はただ入っただけだからね」
スネ夫は小学生の頃に比べると大分謙虚になっていた。
「出来杉とは違うさ。あいつは奨学金貰って特進クラスにいるんだ」
「へー!」
「やっぱりすげぇなー!」
その後僕らは別れ、各々の高校に向かった。
そうして僕らは高校生になった。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:34:29.00 ID:
aEJ+x5aRO ジリリリリ…………
「のび太!起きなさい!」
「うーん…」
「早くしなさい!何時だと思ってるの!」
「うーん…」
「ちゃんと起きたのは最初のうちだけじゃない!慣れたからって怠けるんじゃありません!」
そう言ってママに叩き起こされた。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:38:24.98 ID:
aEJ+x5aRO 「はぁ…眠いなぁ……」
すっかりヨレヨレになってしまった制服を着て下に行く。
「ママ…ご飯ー…」
「もうあるからさっさと食べなさい」
「はーい……」
なんかやる気が出ないんだよなー…。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:42:53.66 ID:
aEJ+x5aRO 今は別にいじめられているわけでもなく、テストで0点を取るわけでもない。
すっかり高校生活にも慣れ、それなりに楽しく過ごしていた。
それなのにのび太の心は浮かない。
「はぁ…行ってきまーす…」
なんだか…代わり映えのしない毎日だな…。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:52:22.37 ID:
aEJ+x5aRO そのまま月日は過ぎ去り、二年生となった。
変わらない日常が続くと思われていたが、あるときから近所で不審火が相次ぐようになっていた。
「怖いわねぇ…放火って話なのよ」
ママが言う。
「へー…」
そのときはあまり気にとめていなかった。
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 20:56:04.17 ID:
aEJ+x5aRO 「のび太!」
「あ!スネ夫!」
さらに月日が経った終業式の帰り、久しぶりにスネ夫と会った。
嬉しいなぁ…。
いつもと違うことが起きるとたまらなく嬉しかった。
「懐かしいなぁ、元気?」
「うん、元気でやってるよ。そうだのび太、久しぶりに家に来ないか?」
「うん!行くよ!」
これだけの会話だけでも本当に幸せだった。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:01:15.41 ID:
aEJ+x5aRO 「うわぁ!美味しそう!」
前と変わらない、スネ夫の家で出されるお菓子。
小学生の頃から密かな楽しみだった。
一通り最近の話をした後は昔の話に花を咲かせた。
「あのときにさ…」
「あーあったあった!」
「僕が…」
「うんうん…」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:02:44.47 ID:
aEJ+x5aRO 「ドラえもんの道具でいろいろあったよなー」
「そうだね…」
昔の話に欠かせないのがドラえもんだった。
「のび太もあれからもう会ってないの?」
「うん、そうなんだ…」
「そっか。またどっかに行きたいな。五人とドラえもんでさ」
「そうだね」
ドラえもん…。
僕が無事にしずかちゃんと結婚することになったら、会いに来てくれるって約束なんだ…頑張らなきゃ!
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:03:17.63 ID:Aw7iKsKu0
期待
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:05:04.33 ID:
aEJ+x5aRO 「あ!そういえばさ…」
スネ夫が急に真剣な顔をして言った。
「どうしたの?」
「出来杉のことなんだけど……」
「出来杉?そうか、同じ学校なんだったね。出来杉がどうかした?」
出来杉…あいつには何やっても敵わなかったなー。
でもドラえもんに会うためにもあいつに勝たなきゃ。
様々な思案を巡らせながらのび太は次の言葉を待った。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:11:08.27 ID:
aEJ+x5aRO 「両親が事故にあったらしくてさ…」
!?
一瞬思考が停止した。
「え!?だだだ大丈夫だったの!?」
スネ夫はうつむいた。
「!?ま…まさか…………」
スネ夫は泣きそうになっていた。
「………死んだの……?」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:13:21.96 ID:kVCn9xwRO
>>1の出木すぎ嫌いは異常
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:15:13.17 ID:
aEJ+x5aRO >>35
出来杉好きだよ。
今にわかるさ…ふふふ。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:14:41.17 ID:
aEJ+x5aRO 「……お父さんは………」
スネ夫が震える声で言った。
ということは…。
「じゃあお母さんは無事なんだね!?」
不幸中の幸いと言うべきか…。
のび太はさっきまで出来杉に対して抱いていた気持ちを全て忘れた。
そして心は同情でいっぱいになった。
「生きてるには生きてるんだけど………」
スネ夫はなかなか続きを言わない。
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:19:10.35 ID:
aEJ+x5aRO のび太は痺れを切らした。
「どうしたんだよー!早く教えてよー!」
スネ夫はポツリと呟いた。
「体が不自由になってさ…出来杉…学校辞めて働きながら介護してるんだ………」
驚愕した。
出来杉が…学校を辞める…?
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:24:37.44 ID:
aEJ+x5aRO 家に帰った後も出来杉の話が頭を離れなかった。
まさか…まさか…。
そればかりが思い浮かんだ。
そして恐ろしい考えに行き着き、はっとした。
僕がしずかちゃんと結婚することになったのはこの出来事が原因なのではないだろうかと。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:28:16.14 ID:
aEJ+x5aRO そうだとしたら絶対に嫌だ!
そりゃ…しずかちゃんとは結婚したいけど、なんか…これは卑怯すぎる気がする。
出来杉に会いに行こう。
そう心に決めた。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:32:11.62 ID:
aEJ+x5aRO 「のびちゃん〜またボヤがあったらしいのよ」
昨日はよく眠れなかった。
ママの話もあまり頭に入ってこない。
出来杉。
これだけが頭にあった。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:36:38.55 ID:
aEJ+x5aRO 幸いなことに今日から冬休みだ。
出来杉の家までの懐かしい道を歩いた。
出来杉…出来杉…。
君を嫌いだと思ってたけど、君は僕になにもしてなかったんだね。
僕の勝手な嫉妬で…ごめん、出来杉…。
思えば出来杉が特定の誰かといる記憶はない。
しずかちゃんくらいだ。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:40:30.11 ID:
aEJ+x5aRO しかしそのことがまたのび太の嫉妬に拍車をかけていたのだった。
複雑な感情を胸に、出来杉の家についた。
しかしそこは誰も住んでいない空き家になっていた。
「どうしよう…」
どこに引っ越したのだろうか。
途方に暮れていると突然話しかけられた。
「…のび太くんかい?」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:42:16.14 ID:
aEJ+x5aRO のび太は驚いた。
「やっぱりそうだ。久しぶりだね」
そこにはすこしやつれた出来杉がいた。
「出来杉………」
のび太はなんと言ったらいいかわからなかった。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:53:00.10 ID:
aEJ+x5aRO 「そうそう、僕引っ越したんだ」
出来杉は切なそうに家を見つめた。
「ちょっと狭いけど、よかったらおいでよ!」
「う…うん!」
のび太は興味があった。
出来杉が今どうしているのか。
それに加えて、出来杉という人物をもっと知りたかった。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 21:57:37.86 ID:
aEJ+x5aRO 「ここなんだ」
出来杉が言った。
町の外れのその場所には、今にも崩れ落ちそうな小さな小屋がぽつんとあった。
「…」
のび太がなにも言えないでいると「よかったら入って」と言われた。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:00:39.42 ID:
aEJ+x5aRO 思わず絶句した。
そこには変わり果てた出来杉の母がいた。
「おばさん…?」
「そうだよ」
お茶を持ってきた出来杉が言った。
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:08:33.52 ID:
aEJ+x5aRO 「事故にあったんだ。お父さんはもういない…だからあの家を売ってここに住んでるんだ」
出来杉は淡々と話した。
「…」
僕はやっぱりなにも言えないままだった。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:13:38.53 ID:
aEJ+x5aRO しばらく沈黙が続いた。
先に口を開いたのは出来杉だった。
「のび太くんが羨ましいよ」
「え!?」
まるで信じられなかった。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:18:45.80 ID:
aEJ+x5aRO 「どうして?」
それを言うのが精一杯だった。
まるで訳が分からない。
すると出来杉は微笑んだ。
「分からないかい?のび太くん。君にはいい仲間達がいるじゃないか。それにご両親も健在だろう?」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:28:02.20 ID:
aEJ+x5aRO 「…」
さらに出来杉は話し続ける。
「ドラえもんだって君のために来てくれていろいろな働きをしてくれた…本当にいろいろなね」
どこかひっかかる言い方だった。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:29:34.06 ID:Dodq/kWUO
ドラえもん……まさか、おまえ……
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:30:14.43 ID:
aEJ+x5aRO 「いつも六人でいろいろな冒険をしたんだろうね…」
出来杉の真意がわからなかった。
「ねぇ、君は本当に幸せなんだよ。出来ることなら代わってほしいくらいに…」
「君が僕と代わりたいだって?」
思わず聞き返す。
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:30:29.66 ID:B29I0i7F0
ああなるほど
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:31:54.35 ID:
aEJ+x5aRO 「そうさ」
出来杉は哀しそうだった。
しかしのび太は信じられなかった。
「なんで!?僕の方こそ君と代わりたいと何度思ったことか!」
言葉が堰を切ったように溢れだした。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:34:44.64 ID:
aEJ+x5aRO 「君は運動神経が良くて頭もいい。ちゃんと勉強もするし手伝いもする。おまけにハンサムでいいやつときてるじゃないか…」
思っていたことが素直に言えたことに驚いた。
しかし出来杉は苦しそうな顔をして言った。
「それが僕である必要性はあるのかい?」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:38:00.31 ID:
aEJ+x5aRO 「え…」
考えてもみなかった。
「僕じゃなくてはいけないものってなんかあるの?」
「…」
「のび太くん、僕には心を許せる人がいないんだ。同時に許してくれる人もね…」
出来杉は尚も続ける。
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:41:20.83 ID:
aEJ+x5aRO 「君は…なんというか君ならではのものを持っているんだ。例え世間では良く思われていないことだとしても、それは君の愛すべきところなんだと思うよ」
「…」
「羨ましいよ…」
出来杉はもう一度言った。
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:45:41.31 ID:
aEJ+x5aRO 「急にごめんね。大分時間が経ってしまった」
外はもう薄暗かった。
「また会えたらいいね、のび太くん」
「うん。元気でね」
のび太は出来杉家を後にした。
知らなかった…出来杉があんな風に感じていただなんて。
僕は…恵まれていたんだ。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:46:33.66 ID:2nXcgOIQ0
これは、きたいしてます
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:46:57.86 ID:oM7bhoIDO
シンジとカヲルで脳内変換された
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:48:54.01 ID:
aEJ+x5aRO 「…」
しばらく歩いた後どうしてもあと一言言いたくなり、慌てて戻った。
しかし様子がおかしかった。
家が燃えている!
ママの話が蘇った…。
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:54:53.98 ID:
aEJ+x5aRO 「出来杉!おばさん!」
二つの影がそこにあった。
「!?
のび太くん…」
出来杉が驚いてこっちを見る。
「なにやってるんだよ出来杉!早く逃げよう!」
そのときのび太は見てしまった。
出来杉の母が紐を首に巻かれ、既に死んでいたのを。
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2008/10/05(日) 22:56:52.15 ID:iZR8DNMS0
出来杉どうしちゃったんだ
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:57:38.64 ID:2nXcgOIQ0
展開がwwwwwww
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 22:58:11.76 ID:
aEJ+x5aRO 「おばさん…!」
なぜ…?
受け入れられなかった。
「あぁ、見られてしまったね…」
出来杉は穏やかに言った。
まるで悟ったかのようだった。
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:01:14.66 ID:
aEJ+x5aRO 「まさか…出来杉が……?」
目があった。
そのまま数秒間見つめあったが出来杉の気持ちはわからなかった。
次の瞬間出来杉は走り出し、家を出て行った。
僕はとっさに追いかけた。
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:04:07.07 ID:
aEJ+x5aRO 「出来杉!待って…」
僕は必死で追いかけた。
さっきあの一言を言っておけばこんなことにはならなかったのに…。
僕のドジ!のろま!どうしてこう駄目なんだ…。
出来杉がある建物に入った。
すかさず僕も入る。
どうやらもう使われていないビルらしい。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:06:27.88 ID:
aEJ+x5aRO 非常階段を使い、屋上まで行く。
そこに出来杉はいた。
「出来杉…」
出来杉はやはり穏やかだった。
「なんだい、のび太くん」
いつも通りの、紳士的な出来杉だった。
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします []:2008/10/05(日) 23:07:20.58 ID:oConhm2W0
まあ正しくは出木杉なんだけどね
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2008/10/05(日) 23:08:24.58 ID:wxzt8Jrs0
>>85
wwwwwwwwwww
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:09:09.37 ID:iZR8DNMS0
>>85
それは言っちゃだめ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:09:58.43 ID:
aEJ+x5aRO >>85
知らんかった…恥ずかしすぎる………………。
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:10:57.61 ID:
aEJ+x5aRO 一歩一歩出木杉はフェンスに近づいていく。
「出木杉!」
直前まで行き、歩みを止めた。
「君は…ご両親の事故があったから、そういう気持ちになっているだけだよ!」
「ふふ…」
出木杉はおかしそうに笑った。
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:12:14.17 ID:
aEJ+x5aRO 「奨学生として優秀だったのに学校を辞めなくてはいけなくて、絶望してそうなってしまってるだけなんだよ!」
「あはははは…君はそう思うのかい?」
出木杉は更に笑う。
「そうさ!」
僕には確信があった。
出木杉はそういうやつだと信じていた。
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:13:24.58 ID:
aEJ+x5aRO 「君はきっと高校でも素晴らしかったんだ。それが急に失われてしまった。今までの暮らしも、全て」
出木杉が何か言おうとしたが、僕は続けた。
「自信をなくしてしまっているだけなんだ!君は素晴らしい人間なんだよ!」
僕は必死だった。
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:15:21.79 ID:
aEJ+x5aRO 「お母さんのことは…決して許されることじゃない」
出木杉の顔が僅かに歪む。
「でも…でも皆わかってくれるさ!君がどんなに優しく純粋で賢いか、皆知ってるよ!」
出木杉は更に一歩進み出た。
「君は分かってないよ。のび太くん…」
聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟く。
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:21:05.38 ID:
aEJ+x5aRO 「出木杉…」
訳がわからなかった。
「なにがさ…?」
思わず尋ねる。
「なにがわかってないって言うんだよ!」
出木杉はただ微笑み、フェンスを乗り越えた。
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:22:23.21 ID:
aEJ+x5aRO 僕は無我夢中でフェンスに近づいた。
「僕に関わること…なにもかもってことだよ」
「わかってるよ!君は優しくて…」
「そんなのは僕じゃない!」
出木杉が怒鳴った。
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:25:27.42 ID:c3+WkRPWO
出木杉……
がんがれ
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:25:40.51 ID:wiANH9ggO
がんばれー
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:29:56.18 ID:
aEJ+x5aRO 「皆そう言うだろう…?もうたくさんだ!本当の僕はそんないいやつじゃないんだ…」
出木杉は泣いていた。
「じゃあさ…教えてよ」
僕は言った。
「本当の出木杉をさ。僕もそっちの君が知りたいな」
「のび太くん…ありがとう…………」
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:32:42.69 ID:
aEJ+x5aRO 「でも、もう遅いよ」
一歩前に出る。
もうスペースはない。
「死んじゃだめだよ!!!!」
そう叫び近づく。
「のび太くん…君は…本当にいい人だよ。ありがとう…出来ることなら…もっと前に話したかったね」
「出木杉!」
そう言いフェンス越しに服を掴む。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:35:29.21 ID:
aEJ+x5aRO 「しずかちゃんをよろしく。もし…もし君が本当に僕にあった全てを知りたいと思ってくれるなら、前の家の庭にノートがあるよ」
「え…?ノート?」
しずかちゃんというのも気になったが、庭に埋まったノートにすっかりかき消された。
「うん。でも君が読むには残酷かな…」
出木杉は微笑み、のび太を見た。
「大丈夫だよ!君がどんな人でも受け入れるよ!」
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:39:17.81 ID:
aEJ+x5aRO 出木杉の表情が急に冷たくなる。
「やっぱり…なにもわかってないよ」
出木杉はそう言うとのび太の腕を振り払い暗闇の底に落ちていった。
「出木杉ぃぃぃ―――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
のび太の叫びが木霊していた。
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:42:22.17 ID:
aEJ+x5aRO 出木杉の死は介護疲れによる心中事件として新聞に載った。
のび太も、他の誰もがそうだと思っていた。
葬式は皆が資金を出し合い行われた。
のび太は落ちていく出木杉の姿が忘れられず、学校も休みがちになっていた。
それを知っている学校は配慮をしてくれ、しばらく様子を見ることとなった。
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:44:47.58 ID:
aEJ+x5aRO 「のびちゃん…ご飯置いとくわね」
皆は気を使っているのか会いに来なかった。
出木杉…出木杉…。
寝ても覚めても出木杉の悪夢が浮かぶ。
しかしのび太はだんだん回復し、三年の途中からなんとか通えるようになった。
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:45:43.81 ID:BRQzcQhi0
追いついた。
もしや>>1はクララを書いた人か。
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/05(日) 23:47:54.37 ID:
aEJ+x5aRO ずっとノートのことは頭にあった。
しかしとてもではないが今それを見る気にはなれないでいた。
しかし時間とは不思議なもので、あれから一年後の冬休みの初日には見つけるだけ見つけてみようと思えるまでになっていた。
125 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/05(日) 23:51:04.45 ID:
aEJ+x5aRO 久しぶりに行くあの家。
タイムマシンで一年前に戻ってなんとかしたいという思いにかられる。
「ドラえもん…君がいてくれたらなぁ」
のび太は何度も思う。
しかし未来を変えるまでがドラえもんのいられる期間だったのだ。
「でも…こんなことってないよ」
ずっと皆でいられると信じていた。
いつ未来は変わったのだろうか…。
130 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/05(日) 23:55:47.40 ID:
aEJ+x5aRO 少し土が盛り上がっているところがあった。
少し掘ってみる。
すると小さめの段ボール箱が出てきた。
「これかな?」
箱を外に出し、中を確認する。
ノートが何冊かあった。
のび太はこれを家に持ち帰った。
しかしまだ読むには至らず、押し入れに入れておいた。
135 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/05(日) 23:59:32.10 ID:
aEJ+x5aRO のび太はその後ますます回復したが、ノートを読むにはまだ足りなかった。
一浪したが大学にも行き、なんの偶然かその町でしずかと再会し、毎日二人で過ごした。
「昔を思い出すなぁ」
「そうね」
やはり話すのは昔のことだった。
136 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:01:12.36 ID:
33fX5+4TO そのうちお互いくすぶっていた恋の炎が勢いよく燃え上がり、のび太の一世一代の告白により付き合うようになった。
そのまま交際は順調にいき、ついにプロポーズの日を迎えた。
140 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:05:18.51 ID:
33fX5+4TO 「のび太さん、なんなの?話って」
その日のび太はしずかを公園に呼び出した。
心臓が破裂しそうになっている。
「あ…あの………」
肝心な台詞が出てこない。
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 00:06:31.42 ID:vu3Vgjy4O
のび太がんがれー
143 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:08:14.25 ID:
33fX5+4TO しずかは優しくのび太を見つめていた。
のび太はそれに安心し「僕と結婚して下さい」と言った。
洒落た台詞ではなくありきたりの言葉だったが、しずかの胸に強い感銘を与えた。
プロポーズを受け入れ、二人はついに結婚することとなった。
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 00:12:16.49 ID:IYY0trbRO
明日学校なのに眠れぬ
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 00:14:23.41 ID:IWJWL4S30
他人への嫉妬で自我崩壊とか…ハイジ書いた人だね。
152 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:16:25.84 ID:
33fX5+4TO その日のび太は興奮のあまり寝られなかった。
そこではっとノートの存在を思い出した。
もう大丈夫だろう。
今ならもう大丈夫…。
そういい聞かせ、段ボールを開く。
153 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:17:50.72 ID:
33fX5+4TO どうやら小学生のときからの所々飛んだ日記のようだった。
【今日はしずかちゃんとのび太くんと話した。とても嬉しかった。】
【今日はテストだった。いい点がとれているかなぁ?また皆が褒めてくれるかな?】
【ドラえもんが五人を連れてどこかに行ったみたい。いいなぁ…僕も仲間に入れたら楽しいだろうなぁ。】
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 00:20:00.04 ID:IYY0trbRO
なんだかんだでぼっちだったのか
161 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:22:59.41 ID:
33fX5+4TO 「出木杉…」
読むうちに涙が溢れてきた。
「ごめん…ごめんね…」
のび太は懺悔したくなった。
日記はまだ続いている。
【今日から中学生。皆の期待はわかってる。大丈夫…僕はやりきる!!!!】
【少し成績が落ちた。もっと勉強しなくては…。】
【どうしよう!このままでは誰からも見捨てられてしまう!!!!】
そこにはテストの個人順位「二位」を示す紙が挟まっていた。
166 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:26:25.37 ID:
33fX5+4TO 【よかった…本当によかった…。】
「一位」の紙が挟まっていた。
出木杉が人の評価を気にしていることが強く窺われた。
同じような繰り返しの日記の中、のび太は次の文を見つけて天地が引っくり返った気がした。
【今日はドラえもんが家に来た。久しぶりに話せてせて嬉しかった。僕を過去に連れていってくれたんだ。】
!?
おかしい…僕はそんなことは知らない……。
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 00:28:17.83 ID:ooaNDGn5O
うおおおおわくてか
173 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:29:06.64 ID:
33fX5+4TO 【今日もドラえもんが来てくれた!楽しいなぁ…。明日どら焼きを買ってきてあげよう。】
ドラえもん…?
【ドラえもんは僕の話を聞いてくれる。それにドラえもんといると、皆とも仲間になれた気がする。僕は今一番幸せだよ!】
のび太の中ではドラえもんと出木杉がどうしても結びつかなかった。
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 00:32:27.23 ID:IYY0trbRO
wktkが止まらない
180 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:34:26.86 ID:
33fX5+4TO 【ドラえもんに道具を借りて受験に挑んだんだ…僕はなんてことを………。】
のび太は驚愕した。
【奨学生…。仕方なかったんだ。僕の家はお金持ちじゃない。】
出来杉…これがわかってほしかったことだったんだね。
こんなことなんだよ。
僕は許すよ…君のことを。
184 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:38:16.99 ID:
33fX5+4TO しかし日記は変貌を遂げる。
【嘘だ…嘘だ…嘘だ…。】
【酷すぎる!】
【なんで信じたんだ。僕の味方じゃないのはよく考えれば明らかだったじゃないか。】
????
187 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:41:45.57 ID:
33fX5+4TO 【僕はなんて愚かなんだ…。】
【言われた通りだ…僕の価値など…何もない。】
?????
【お父さん…お母さん…。事故だなんて…そんな…僕はこれからどうすればいいの…?】
下に小さく走書きがあった。
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 00:42:19.75 ID:98nKDcRD0
ま・・・・さか・・
196 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:43:43.88 ID:
33fX5+4TO 読みにくかったがのび太は声に出して読んだ。
「嘘ばっかり…本当は…ほっとして…るくせに…僕は……親…の……不幸さ…え…利用…しようと……し…てる……成績…が…悪く…なったのを…このことで……上手く……誤魔…化そうとしてる……正当…化…させ…ようと……して……る……」
のび太は愕然とした。
何が大切なのかを完全に見失っている…。
そういうことだったのか…確かに残酷だ。
残酷すぎる………。
しばらく呆然としざるをえなかった。
198 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:46:28.10 ID:
33fX5+4TO しばらくしてのび太は続きを読み始めた。
【憎い…自分が憎い…なぜ気がつかなかったんだ。】
【悔やんでも悔やみきれない。いっそのこと死んでしまいたい。】
【何が大切だった?なぜわからなかった?高校もやめた。なにも残ってはいない。もう終わりだ。】
後悔ばかりが綴られていた。
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2008/10/06(月) 00:48:30.53 ID:d2MGovE30
ドラえもん「君は実にバカだなぁ。」
このセリフが恐ろしくなった
203 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:49:26.79 ID:
33fX5+4TO 「出木杉…」
のび太の心には憐れみの心が芽生えていた。
それと同時に悔いた。
もっと出木杉を知ろうとしていたら…彼は自分と話しただけで嬉しいと日記を書いたのだ。
仲良くできていれば…。
確かに君は酷いことを思ったかもしれない。
でも誰にも害を及ぼしていないじゃないか…なんで……。
しかし全ての思案は次の文により完全に打ち壊されることとなる。
211 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:54:28.43 ID:
33fX5+4TO 【ドラえもん!!!!!僕はお前を許さない!!!!!!!】
【憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い】
【青狸め!!!消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ!!!!!!!!!!!】
なんだ…???????
しかし次のページは綺麗な字で埋まっていた。
216 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 00:57:44.60 ID:
33fX5+4TO 【僕の無念をここに綴ります。あったことをありのままに。これは遺書となるでしょう。…
のび太は黙って読み進めた。
…始まりはあの時です。青狸は僕に「君が友達のわけないじゃない。僕はのび太くんを幸せにするために来たんだよ」と言ったことです。…
のび太は受け入れられなかった。
混乱したまま続きを読んだ。
221 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:01:16.12 ID:
33fX5+4TO …僕は驚きました。そして絶望しました。あの日々は全て偽りだったのだと。そしてあいつはこうも言いました。「君はのび太くんの幸せにとって邪魔なんだ。だから道具を使って君を落ちぶれさせてもらったよ。」と。…
のび太はドラえもんが未来に帰ると行った時のことを思い出した。
そのときドラえもんは「もう大丈夫だよ。君の未来は決まった」と言ったのだった。
ドラえもん…僕と別れてからも密かに過去に来てたんだ…。
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:02:15.98 ID:x+1IK51t0
ドラえもんKOEEEEEEEEEEE!!!!!!!11
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:02:20.96 ID:01fpz9PU0
_,.>
r "
マジで!? \ _
r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
.,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
/:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
/ _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒ `-: : : : : : : :
...-''"│ ∧ .ヽ. ________ / ____ ---‐‐‐ーー \: : : : :
! / .ヽ ゙,ゝ、 / ________rー''" ̄''ー、 `、: : :
.l./ V `'''ー-、__/__r-‐''"゛  ̄ ̄ \ ゙l: : :
l .,.. -、、 _ ‐''''''''-、 l !: :
| / .| .! `'、 | l: :
l | .l,,ノ | ! !: :
/ '゙‐'''''ヽ、 .,,,.. -''''''''^^'''-、/ l !: :
r―- ..__l___ `´ l / /: :
\ `゙^''''''―- ..______/_/ /: : :
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:03:45.82 ID:mex6PWIo0
>>223
お前のことだろwwwwwww
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:04:18.03 ID:u3uCP3xZ0
>>223 お前が言うなww
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:04:20.16 ID:ds9mmy6a0
ここまでして繋げたかった血なんだから、やっぱ子孫がすごいことするんだろうなあ
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:06:01.82 ID:DEK3lEMg0
>>228
ドラえもんを造る
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:08:15.14 ID:ooaNDGn5O
>>230
うわああああああああ
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:08:39.92 ID:u3uCP3xZ0
>>230
すげえ納得!
229 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:05:11.97 ID:
33fX5+4TO …僕は途方に暮れました。というのも、本当に落ちぶれてしまっていたからです。もう僕は秀才ではなかった。悪魔に魂を売り渡してしまっていました。…
のび太は何を信じたら良いのかわからなかった。
引き付けられるように続きを急いだ。
…そして、廃屋に火をつけて回りました。なぜかそうしたくなったのです。…
「あの頃の放火は出木杉の仕業だったのか…」
…そんなとき、あの事故が起きたのです。僕は深く悲しみました。そしてその一方安堵していました。…
さっきの日記のところだった。
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:07:17.37 ID:NMRx6/UdO
これは…
242 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:09:27.20 ID:
33fX5+4TO …全てを失った僕の元にまた青狸が訪ねて来ました。やつは「僕のプレゼントは君の役にたったでしょ?」と言いました。「あまりにも可哀想だから最期に花を持たせてあげようと思って」と。…
まさか…辞めてくれ…。
のび太は祈り、続きを見た。
…そう、あの事故はあいつの仕業でした。もう僕は面子などどうでもよくなりました。しかし気づくのが遅すぎたのです。もう終わらせます。このノートを残すことをお許しください。】
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:10:01.51 ID:ooaNDGn5O
ただ賢いだけじゃなかったんだな、ドラえもん
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:10:13.19 ID:u3uCP3xZ0
狡猾だ・・・
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:10:35.08 ID:UMsAKSQh0
ナイス!ドラちゃん!
253 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:12:59.78 ID:
33fX5+4TO のび太は発狂しそうになった。
いや、むしろ発狂した方がましだった。
この堪えがたい苦しみを出木杉は堪えて…。
それと同時に…ドラえもん………………君が…………まさか………………。
のび太は憔悴し、すっかりプロポーズをして喜んでいたことなど忘れ、倒れるように眠りについた。
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:15:29.37 ID:
33fX5+4TO 顔をあげると<ドラえもん>がそこにいた。
「あ…あ………」
のび太が何も言えないでいるとドラえもんは机の上を見ながら言った。
「出木杉…こんなものを書いてたのか。迂濶だったなぁ」
信じられない。
「……な……?」
「ん?なんだいのび太くん」
ドラえもんは優しく微笑む。
しかし今ののび太には悪魔の笑みにしか見えなかった。
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:16:29.46 ID:u3uCP3xZ0
良くも悪くもプログラミングされた
ロボットだったんだな・・・
264 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:17:49.54 ID:
33fX5+4TO 「じ…じゃあ、本当、なんだね…?本当に、ドラえもん、が…」
上手く息がつけない。
「そうだよ」
子供のときの何気無い問いに答えるかのように言う。
否定してほしかった…。
視界が揺れる。
「な、んで…?」
どうしても聞きたかった。
なぜあのドラえもんが…こんなこと…。
271 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:21:05.25 ID:
33fX5+4TO 「なんでって、のび太くんだってしずかちゃんと結婚して幸せになりたかったんでしょ?よかったじゃないか。僕はそうするために来たんだよ」
「そんなっ…」
理解できない。
「どうしたの?のび太くん。僕嬉しいんだよ。ちゃんとその通りになってくれて」
本当に不思議そうに言う。
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:24:35.68 ID:dNrhDI630
「しずかちゃんをよろしく」が切ないな
280 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:25:17.14 ID:
33fX5+4TO 「だって…そのために出木杉が…」
「どうして?」
ドラえもんが問う。
「のび太くんは彼を嫌っていたじゃない。それにのび太くんの幸せに邪魔だったんだよ」
「そんなっ…そんなの絶対おかしいよ!」
のび太が叫ぶ。
286 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:28:26.70 ID:
33fX5+4TO ドラえもんはびっくりしているようだった。
「おかしいよ…こんなの僕…堪えられないよ」
のび太は泣き出す。
「のび太くん…」
ドラえもんが頭を撫でる。
しかし今は怖い以外の何物でもなかった。
293 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:31:47.76 ID:
33fX5+4TO 「わかった…のび太くん、このことを知らなければそんなことにもならないよね?」
「え…?」
「僕が君の記憶を消してあげるよ」
そういい近づく。
「来るな!」
のび太は怒鳴る。
ドラえもんは悲しそうな顔をした。
「ねぇドラえもん…君にはわからないの?」
のび太は尋ねる。
296 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:35:28.89 ID:
33fX5+4TO 「僕が幸せになっても…他の誰か…出木杉が不幸になったらなんの意味もないんだよ!」
のび太はドラえもんを信じていた。
どうにかしてわかってほしかった。
「わからないよ」
その声は冷たく感じられた。
300 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:39:20.10 ID:
33fX5+4TO 「ドラえもぉん…」
すがりたかった。
そして子供のときのように慰めてほしかった…。
しかし今ドラえもんはのび太の知っているドラえもんではなかった。
ドラえもんは続けた。
「だって僕は君を幸せにするためにいるんだ。もっというと、プログラムされている。僕は所詮ロボットなんだよ…だから、わからない」
心臓がどうにかなりそうだった。
308 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:42:32.43 ID:
33fX5+4TO 「記憶を消すよ、のび太くん…」
「駄目だよ!」
ドラえもんは引き下がる。
「じゃあ君はどうしたいんだい?」
ドラえもんはのび太の意見を尊重するようだ。
「昔に戻って…やり直せないかな?何もかも…ドラえもんの…プログラム…も…書き直してさ。僕…自力で頑張るよ!」
「…わかった…博士に頼んでみるよ。でも、本当に僕は君のためだけを思ってたんだよ…」
「うん!」
希望に満ちた空気が流れていた。
313 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:45:22.41 ID:
33fX5+4TO しかしのび太の希望は突然かき消された。
ドラえもんにより気絶させられたのだ。
「これで僕の仕事は終わりだ」
のび太の記憶を修正する。
「これは僕が預からないとね」
出木杉の日記をポケットに入れ、部屋をあとにした。
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:46:02.76 ID:pddeZ55UO
ドラえもんに感情がないなんて……
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:47:15.10 ID:dNrhDI630
どうなるどうなる
318 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:49:23.57 ID:
33fX5+4TO その後関わった全ての人間の記憶を修正し、未来へ戻った。
「博士、戻りました」
「ご苦労だったね。痕跡は一切残してないだろうね?」
「はい」
「こうしないと過去の人間に感づかれてしまうからな…」
「わかってます」
しかしドラえもんは哀しそうだった。
「じゃあこっちに」
「はい」
ドラえもんは機械に近づく。
330 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:54:11.90 ID:
33fX5+4TO 脳裏に浮かぶのはのび太と過ごした楽しい日々のことだった。
「のび太くん…のび太くん…」
ドラえもんは泣いていた。
博士はそれに気づき、笑った。
ドラえもんを固定し、電源を落とす。
体を部品ごとに分解し、メモリーは廃棄した。
「これでまた未来から誰かが来て人生を変えていることを過去の人間に気づかれずに終わった」
達成感でいっぱいだった。
「大丈夫、のび太くんは立派になるさ。そういう人間の未来しか変えないからな…」
そしてこう呟いた。
「ふふふ…次は誰のところに回すのかな…?」
340 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 01:57:38.48 ID:
33fX5+4TO 「おめでとう!のび太!」
「おめでとう!しずかちゃん!」
何事もなく結婚式は行われた。
20世紀の人々は、すっかりドラえもんのことを忘れ、幸せな時を過ごした。
出木杉の記憶は介護疲れによる心中ということだった。
のび太の中のノートの記憶もすっかり消えていた。
また未来ではドラミもドラえもんズも各々の仕事を終え、同じように廃棄された。
ドラえもんがいたということはもはや誰の記憶にもない…。
皆の中でのあの日々は全て存在していない…。
偽りの記憶に支えられた幸福…それはある意味死よりも残酷な結末なのかもしれない。
おわり
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2008/10/06(月) 01:58:30.74 ID:9yPVWJVt0
乙。
さすが欝作者w
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:58:43.15 ID:u3uCP3xZ0
>>1乙!
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2008/10/06(月) 01:58:49.87 ID:fhA4+6bI0
出来杉…
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:59:14.70 ID:516bK3mSO
なんか鬱ったわ
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:59:22.47 ID:01fpz9PU0
>>1乙!楽しかったよ
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 01:59:48.11 ID:pddeZ55UO
>>1乙
誰も救われない話だな……
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2008/10/06(月) 02:00:24.83 ID:MiBl+rye0
>>1乙!おもしろかった!
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2008/10/06(月) 02:00:32.65 ID:s3l8rfVmO
乙!
てか月曜から重いなw
362 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 02:02:47.74 ID:
33fX5+4TO 皆さん読んでくれて本当にありがとうございました。
ドラえもんが好きということが伝わったら嬉しいです。
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 02:03:51.66 ID:yqNp4J6hO
ドラえもんが最期に泣いたシーンだが、やはり感情はあったんだよな?
のび太の前では演じてただけだよな?
>>366
ドラえもんは感情はあります。
しかしそれはのび太を第一に考える不完全なものなので、のび太以外のことはよく理解できなかったのです。
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 02:05:00.85 ID:1hYznZFyO
まぁ突っ込むと誰もがドラえもんを覚えてないことになると未来でドラえもんを作るやつが居ないから矛盾するけどな
誰か黒幕居るのかな?
>>369
黒幕は強いていうなら国家です。
博士も駒にすぎません。
387 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 02:11:23.91 ID:
33fX5+4TO 何人かの方に当てられましたが、鬱ハイジの作者です。
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 02:21:54.94 ID:O3sW8Rfb0
よかったよーーー
>>400
ありがとう。
実は受験生なのでもう寝ますw
最近書くのが面白すぎて勉強がはかどらない…。
読んでくれて本当にありがとう。
また会えたらいいですね。
おやすみなさい。
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/10/06(月) 02:32:12.95 ID:mqkiiNw+O
>>1乙です。また鬱話よろしくね。
446 :
1 ◆/4amiw.KSE []:2008/10/06(月) 17:23:55.56 ID:33fX5+4TO
読んでない方にはネタバレになってしまうのですが補足。 ↓ ↓ 実は「何もわかってないよ」というのは最後ともかけていたりします。 出木杉は知りませんけどね…。